蕎麦の花を観てから食べる蕎麦の味
最近、スーパーで買い物をしても物価高をひしひしと感じます。
以前は、外飲みを高く感じるからスーパーやコンビニの総菜を利用してプチ贅沢を楽しんでいました。
ところが、最近はコンビニごはんも以前の定食屋並みの価格になり。
そのため、家計的に余裕のあった自分でも自炊メインの生活を送るようになりました。
そうは言っても、休日の食事はご褒美的に日常から離れた食事をしたく。
そこで、向かった先は蕎麦で有名な長野県・戸隠地方でした。
お一人様は、夏バテはしていません。
新しい職場になってから、昼食のために外食がなくなりました。
職場近くに飲食店、コンビニがないので出勤途中に買うパン一つと牛乳がいつものランチです。
最初は、物足りなく感じました。ところが、数か月後には物足りるように。
ランチに何を食べようか、考えるのも面倒になり、いつものパンと牛乳に不満も感じることもなく食べています。
ただ、休日のランチは別。
会社から離れると、好きなもの・本当に食べたいものを欲するわけです。
今回の休日は、蕎麦でした。
そこで、たまにの親孝行をすべく、両親を誘って長野県・戸隠地方に向かったわけです。
蕎麦の花は、捲く時期によって当然収穫時期が異なるわけです。
ネットで調べると、夏蕎麦や秋蕎麦なんて言葉がヒットします。
どうやら、今は夏蕎麦の季節らしく、8月の収穫を待つ蕎麦の花が咲いていました。
長野市の気温は33度でしたが、この辺りは27度。
日陰は涼しいのはもちろん、陽が当たる場所でも風が心地良い。
風の通り道なので、虫も寄ってこない。
山と花、森と青空だけの景色ですが、飽きずに見ていられるのです。
70半ばになる両親と、蕎麦畑を散歩。
普段は撮影しない、両親二人のポートレートなんか撮影したり。
母親から父親に対する愚痴を聞いたり。
父親から愚痴を聞いたり。
差し迫った愚痴ではなく、心地よい愚痴でした。
それでも、二人だけの生活にストレスが見え隠れ。
近いうちに、同居も考えねばと・・。
蕎麦の花を眺めながら、お互い積み重ねた年齢を感じました。
戸隠連山を背景に、可愛らしい蕎麦の花。
また、周辺には野の花も咲いており、Googleレンズで調べながら食前の散歩を楽しんだのでした。
そして向かった先は、お蕎麦屋さん。
戸隠神社中社・奥社から離れた穴場的な存在です。
戸隠の蕎麦は、どこで食べても美味しい。
夏でも鮮烈な冷たい水を使って打たれ、その水を使って〆られた蕎麦。
コシがしっかりあり、風味を感じられます。
今回、岳さんへは初訪問でしたが、当然、当たりなわけで。
酒好きな父親は、日本酒を飲みながら蕎麦を待つ。
母親は、お茶を飲みながら雑談。
そこへ、到着したのは天ざる。
素直に美味しかった。
ぼやけた味はなく、はっきりとした蕎麦の味。
水分ばかり摂っていた、少しだらけた身体と舌が活き返る感じ。
一見、量は少なく見えるかもしれません。
それでも、味わうように食べると満腹。
食後はいつもの蕎麦湯の他に、そば粉をお湯で溶いた特別な蕎麦スープも供されます。
最初から最後まで、満足な蕎麦屋さんでした。
秋になったら、刈り取られた蕎麦畑を眺め、新蕎麦目当てにまた来ようと思いました。