キノコが花のように美しいと思った話
この一年、休日によくトレッキングに行きました。
お金をかけずに楽しめて、仕事からの開放感を味わえるから。
去年までは、健康維持目的もありました。
今年は体重が落ちたこともあり、景観を楽しむ目的が加わったわけです。
これまでは、登り慣れた山をタイム計りながら登るわけで。トレイルランニングとまではいかないまでも、運動目的だったので、ほぼ休憩することなく。
いかに早く登って下りるか。休日の早朝に行い、下山後もまだ時間がある喜びに浸っていたのでした。まだまだ、休日を満喫できると。
今年は目標体重まで体重が落ちたことや、やんわりトレッキングを好む友人達との山行から、時間を気にせず自然遊びを楽しめました。
ゆっくりと歩いて気づいたのは、足元に広がる楽しい世界。
キノコの美しさです。
内陸部で生活していると、秋になるとキノコが目につきます。道の駅に行くと「雑キノコ」なんと称して、山で採れた様々なキノコが並ぶ。今は亡き祖父は、雑キノコ採りが好きでした。度々、裏山で「ハナイグチ」っていうヌメヌメしたキノコを採ってきました。
母は、これを鍋にしたり大根おろしと和えたり。
残念ながら、祖父とキノコ採りに行く機会はありませんでした。結局、私は食用キノコの知識なく中年になったわけで。
春先にトレッキングに行くと、数々の山菜に恵まれます。山ウド、根曲竹、こごみ、わらび、タラの芽。これらは見分けがつきやすく食中毒になる可能性が低いので、採っています。運動後の🍺の肴に最高。
ところが、キノコは判別が難しく。今でも手が出ません。
そんな私が、秋にハマったのがキノコ観察。食べる目的ではなく、単純な観察です。
下を向いて歩き、彩り鮮やかなキノコを見つけると嬉しくなります。
砂浜で角の取れたガラス破片や、貝殻を見つける楽しみに近いかもしれません。色や形なんか好みがあり、キノコについても各人に好みがあります。ベーシックキノコに惹かれたり、多種多様な形や色を持つ自由な形系キノコに惹かれたり。
私は、自由系キノコに惹かれるタイプです。
複雑な色と形が、見ていて楽しいキノコ。おなじ白色キノコでも、形が異なるわけです。苔に囲まれて、美しさが際立ちます。
素人なので、キノコの名前はわかりません。
森の中を散歩しながら、見つけたら観察するだけ。
散歩は無料ですから。お手軽な趣味です。
一般的な茶色キノコ。時期によって腐り始めていたり、虫に齧られていたり。
綺麗な形で残っていると、ついつい写真撮影してしまいます。
スーパーでもお馴染みの茶色系キノコ。
なんとなく食べられそうです。でも、毒なんでしょう。誰も採っていないから。
私が暮らす内陸部では、キノコ鑑定士さんがいます。キノコシーズンになると保健所にて、持ち込んだキノコを毒か否か選別してくれます。私は、キノコ採りの知識も経験もないので持ち込んだことはありませんが・・。
毒キノコ代表格、ベニテング。赤と白のコントラストが美しいです。
旨味が強いキノコらしい。ネットで検索すると、一部地域では保存食にしていたとか。経験から毒素の抜き方を見つけたのでしょう。
こちらも、大きさや成長具合が異なります。鮮やかな赤色を見ると、疲れが吹き飛びます。個人的に、一番好きなキノコです。紅白を身に纏い、おめでたい感じ。西洋映画なんかでも、度々登場しており神秘的な森の雰囲気を醸し出します。薄暗い森の中で浮き上がり、見惚れてしまいます。
珍しい青色キノコ。Google画像検索の結果、「ルリハツタケ」とのこと。初めて見た青色キノコです。落ち葉の上に青色。
この時は、一眼レフカメラを持っておらずスマホ(古い機種)で撮影しました。あまり綺麗に撮れなかったので、後日カメラを持って青キノコのあった場所へと行ったのですが再会できませんでした。
ルリハツタケで間違いなければ、食べられるキノコのようです。(美味しくないとか)食べられてしまったのでしょうか。
黒色キノコ。採ろうとも思わない色と形。
ここに載せた写真は、どれも登山道脇で撮影した写真です。トレッキング途中で見かけたやつ。藪に入るわけでもなく、快適な山道を歩いていました。これまで気付きませんでしたが、下を見ると楽しい暇つぶしになります。
食べられなくても、楽しいキノコ。毒キノコでも鑑賞可能。
もしかしたら、キノコ探しは花鑑賞と同じなのかもしれません。