カニを待ちながら眺める波が美しい話
砂浜を散歩していたところ、視界の端に動くものが。小さい動物か昆虫かっていうくらいの、小さな動き。視線をやるも、砂浜が広がっています。生き物の姿はありません。
気のせいかな?なんて思い散歩再開。しばらくすると、やはり何かが動いた。何かいる。視線をやるも砂浜。そんなことを繰り返しながら散歩を続けました。
砂浜をよく観察すると、直径数ミリの砂団子と小さな穴を見かけます。小さな穴に潜んでいるのがコメツキガニです。
水が退いた砂浜に残るプランクトンを口に入れ、濾しながら食事をしているカニなのだとか。このカニを見つけながら砂浜を散歩するのが楽しい。
相変わらず、仕事からの逃避を心掛けています。
現実には、何も変わらないのですが一時でも忘れたい。せっかくの休日ですから。
日常から離れたく、海辺散歩に行ってきました。
砂浜を散歩していて、生き物が開けたと思われる穴。
生き物の存在を感じ取り、棒を入れたり砂を入れた経験があるかと思います。
今回も、同じことをやってみました。
最初は、小さな穴に砂を入れてみます。カニが出てくるのではないかと期待しながら・・。出てきません。
続いて、漂着物の中から細い枝を見つけ、入れてみます。刺激すれば出てくるのかなと・・。当たる気配はなし。やはり、出てきません。待つしかないようです。
強めの日差しの中で待ちました。陽射しを遮るのは帽子のみ。
風はなく、じっとりと汗をかきます。
ただ待つだけ。
立ったままでもOK、砂浜に座ってもOK。砂が気になるのなら、しゃがんで待つのもOK。
ところが、どんな姿勢でも待ち続けるのはしんどい。
姿勢を維持するのはもちろんですが、スマホが普及した今、純粋に何かを見つめ続ける機会は少ない。スマホいじりしたら、カニを見落とします。
心を無にして穴を見続けるしかありません。
そうは言っても、ついつい穴から視線を逸らし、海を眺めてしまいます。
集中力がないのかも。それでも、いいです。
仕事ではないから。自分が快適だと思う時間を過ごせばいいと思う。
純粋に心地よい時間が流れます。
追われず、追わず。純粋な私的時間。
波を見ているだけでも楽しい。
主役のカニは現れませんが、脇役の波が楽しませてくれます。
写真を撮るたびに、違った表情を見せてくれます。
表面の泡なんかも不思議な模様で楽しませてくれたり。
勢いよく押し出したり、さっと引いたり。高さも毎回異なり、見ていて飽きません。
波に見とれていると、視界の端に動くものが・・。
やっと出てきたカニ。
警戒心が強いのか、こちらが動くと穴に潜ってしまいます。
距離を開けて望遠レンズ越しに撮影しました。
やはりカニの穴だったのか。この目で確認し、スッキリします。
穴の大きさから、小さめのカニを想像していましたが意外と大きい。
無料駐車場に車を停めて、砂浜を散歩するだけで楽しめます。当然、入場料もなし。
沖合を行く船を眺めるのも楽しい。
きっと、季節によって見える景色に変化があるのでしょうね。
いつか、海辺の長距離散歩をしてみたいです。